EPD(環境製品宣言)の急成長:建築業界における最新動向
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はじめに
建築分野では、環境負荷を削減する取り組みがますます重要視されています。その中でも、環境製品宣言(EPD)とホールライフカーボンは、サステナブル建築に欠かせない概念です。特に、EPDは建材や製品が環境に与える影響を定量化したデータとして、設計者や建設プロジェクトの意思決定を支える役割を果たしています。
2024年は、EPDの急成長が見られた年でした。ドイツのIBU (Institut Bauen und Umwelt e.V. )では、IBUプログラムを通じて533件の個別EPDが発行され、前年度比で9%増加しました。また会員数も大幅に増加し、新規会員においては45%が海外からの入会であり、ドイツ国外におけるIBUの主導的な役割を表しています。
本記事では、EPDの基本と果たす役割について解説します。また、デジタルツールを活用した具体的な取り組みにも触れながら、持続可能な建築の未来について考えていきます。
EPD(環境製品宣言)とは?
EPD(環境製品宣言)は、製品や建材のライフサイクル全体における環境負荷を定量化した文書です。これには、製品の製造、輸送、使用、廃棄に至るまでの環境データが含まれます。EPDは国際規格(ISO 14025)に基づいて作成され、透明性を確保しつつ、製品間の公平な比較を可能にします。 例えば、建築プロジェクトにおいて、異なるメーカーの建材を選ぶ際、EPDはその材料が環境に与える影響を客観的に判断する材料として活用されます。
EPDが果たす役割
設計者目線から見ると、EPDは設計者がサステナブル建築を目指す際の重要な情報源としても機能していると言えます。例えば、建築物のライフサイクル全体における環境負荷を、EPDは見える化する役割を果たします。これにより、設計段階から環境負荷の少ない材料や工法を選ぶことが可能になります。
また、建材メーカーにとっても、EPDを取得することで製品の環境性能をアピールし、市場競争力を高めることができます。この際、ジェネリックデータよりも高い環境性能を示すことが重要です。
重要視されるEPDデータのデジタル化
IBUが提供するプラットフォーム「IBU.data」は、製品のEPDデータをデジタル化し、設計者や計画者が直接アクセスできるようにしています。このようなツールにより、建築プロジェクトにおける効率性が向上し、データの活用がより簡単になっています。
デジタルツールを活用することで、製品情報を一元管理し、複数のプロジェクトにおいて迅速に利用可能となります。
まとめ
EPDは、持続可能な建築を実現するための鍵となるツールです。そのデータは、ホールライフカーボン削減において重要な役割を果たしており、デジタルツールの活用によってさらなる効率化が期待されています。環境意識の高まりとともに、EPDの役割はますます拡大していくことでしょう。
EPDやホールライフカーボン削減に関してさらに詳しく知りたい方や、ドイツでの研修のご相談は、ぜひ以下のフォームからお問い合わせください。
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参照:https://www.nbau.org/2025/01/15/jetzt-loslegen-statt-auf-wundermittel-warten/