ドイツのサーキュラーエコノミー建築とは?CRCLRハウスが示す未来
- はじめに
- サーキュラーエコノミー建築とは?
- CRCLRハウス:ベルリンの先進事例
- EPDとマテリアルパスポートの役割
- 資源効率性と不動産価値への影響
- 建築業界での実践方法
- まとめとアクション:持続可能な未来への大きな一歩
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はじめに
近年、建築分野におけるサステナビリティへの関心が急速に高まっています。その中でも、資源の効率的な利用と環境負荷の削減を目指した「サーキュラーエコノミー建築」は、特に注目を集めています。本記事では、ドイツのCRCLRハウスを中心に、サーキュラーエコノミー建築の特徴や可能性について解説します。
サーキュラーエコノミー建築とは?
サーキュラーエコノミー建築とは、建築物の設計・施工・解体において、資源の循環を最大限に考慮するアプローチです。廃棄物を最小限に抑え、再利用可能な建材やリサイクル素材を積極的に取り入れる点で、従来の建築方法とは一線を画します。この建築手法は、持続可能な社会を構築するために重要な役割を果たします。
CRCLRハウス:ベルリンの先進事例
ドイツ・ベルリンの「CRCLRハウス」は、サーキュラーエコノミー建築の象徴的な事例です。この建物は、リサイクル可能な建材だけではなく、積極的にリユースを行い、建設されました。
例えば、解体された建物の木材や金属部品をアップサイクル(価値を高めるリサイクル)を実現しています。また、設計段階から「解体後の再利用」を前提とした計画がなされており、持続可能性が建築全体に反映されています。
さらに、このプロジェクトでは使用されたリサイクル建材の具体量や建設にかかった期間などのデータも記録されています。建築全体の50%以上がリユース建材で構成され、ベルリンのコミュニティとも連携して進められました。ドイツのサーキュラーエコノミー建築の研修については、こちらの記事も参考にしてください。
EPDとマテリアルパスポートの役割
EPD(環境製品宣言)は、建材や製品の環境負荷を数値化したデータです。これを活用することで、建築プロジェクトの環境パフォーマンスを客観的に評価でき、持続可能性の向上に寄与します。さらにEPDを元に作成されるマテリアルパスポートとは、建材の情報をデジタルデータとして記録したものです。これにより、建物が解体された際に使用されていた素材を簡単に特定し、再利用が可能になります。また、マテリアルバンクはこれらの情報を活用し、「建材の価値を維持・向上させる概念です。
資源効率性と不動産価値への影響
サーキュラーエコノミー建築は、その長期的な持続可能性や解体後の資材利用価値の高さから、不動産価値の向上にも寄与します。ドイツでは政府の政策も積極的に後押しし、投資家にとっても魅力的な選択肢となり始めています。そのためサーキュラーエコノミー建築を促進し、CRCLRハウス以外にも、リサイクル・リユース建材を活用したプロジェクトが既に多数存在します。
建築業界での実践方法
サーキュラーエコノミー建築を実現するには、以下の具体的な方法があります。
- 建材の中間処理の方法を学ぶ
- 設計や建材開発には、既に解体後の分別(中間処理)の知識が不可欠となっています。
- デザイン段階からの工夫
- ステークホルダーとの合意を行い、解体や再利用を見越した設計を行う。
- アップサイクルの実践
- リサイクル・リユースされた建材の価値が上がるように、デザインや認証の価値を利用し、アップサイクルを積極的に取り入れる。
これらの取り組みは、建築業界における環境意識の向上を促し、未来に向けた新しいスタンダードを作る一助となります。さらに、教育プログラムや専門家の育成を通じて、業界全体の知識向上を図ることも重要です。
まとめとアクション:持続可能な未来への大きな一歩
サーキュラーエコノミー建築は、資源問題の解決に向けた鍵となります。リサイクル・リユース建材の活用や廃材の再利用は、建築業界の持続可能性を高めるだけでなく、経済的な価値も創出します。
サーキュラーエコノミー建築に関してさらに詳しく知りたい方や、ドイツでの研修のご相談は、ぜひ以下のメールにお問い合わせください。
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写真:4ds Int. GmbH(撮影:Shinji Minegishi)
参照:https://www.nbau.org/2022/12/08/transformation-bauen-das-crclr-haus-in-berlin/